新築工事の工期は、各住宅メーカーや工務店、あるいは季節により異なりますが、概ね3ヶ月前後と見ていいでしょう。
その間には、当然ながら雨の日があり、工事途中では建物が濡れてしまうこととなり、発注者(ユーザー)は日々の天気予報が気になるところです。
雨の日に避けたい工事、雨で濡れた場合の対処、さらには雨の日に確認できること、などについて述べてみます。
雨の日に避けたい工事
新築工事で雨の日に避けたい工事には、基礎コンクリートの打設、柱や梁などの躯体の組み上げ、ベランダ等の防水工事やコーキング工事などがあります。
これらの工事は、朝から雨が降っている場合や台風などが近づいている時は、常識的には工事はお休みとなりますが、作業途中で雨が降ってきた場合には、やむを得ず作業を進める場合もあります。
やむを得ず作業を進める場合には、作業内容に応じた養生が行われますが、その中でも雨に濡れた状態では絶対に作業をしてはいけないものに、防水・コーキング工事があり注意が必要です。
雨で濡れた場合の対処
ベランダやコーキングなどの防水工事は雨の日には行いませんが、その他の工事ではやむを得ず濡れてしまうこともあります。
その場合、ブルーシートなどでの養生や濡れた部分の乾燥後に次の工程に進むのが普通で、濡れた部分を次の工程で覆うような工事の進め方をしている場合は、工事監理者に改善を申し出るようにしましょう。
上記のように、新築工事では雨に濡れてはいけない工事もありますが、その他ではあまり神経質になる必要はなく、養生や乾燥に配慮した工事の進め方であれば、特に大きな瑕疵に繋がることはありません。
雨の日に確認できること
新築工事がある程度進んできてからの雨の日には、住宅の重大な瑕疵になる雨漏りの有無を確認することができます。
一般的には、建物を出来るだけ雨に濡らさないために、棟上げが完了した翌日には屋根工事が始まり、規模にもよりますが最低でもルーフィングの敷き込みまでは終わらせます。
ルーフィングは雨漏り防止の最後の砦で、基本的にルーフィングから雨漏りするものではありませんので、運良くルーフィング敷き込みの翌日に雨が降った時は、ルーフィング施工の良否を確認できるチャンスでもあります。
さらに工事が進んで、サッシュが取り付いてからの雨の日には、雨漏りしやすいサッシュ周りやコーキング部分の雨漏りの有無を確認することができます。
まとめ
新築工事で雨に濡れた状態で行っては行けない工事に、ベランダやコーキングなどの防水工事があり、その他では雨の日には避けたい工事もありますが、やむを得ず雨に濡れる場合もあるため、防水工事以外ではあまり神経質にならず、養生や乾燥に配慮した工事の進め方であるか否かに注意しましょう。
なお雨の日には、ルーフィングやコーキングの施工状況、つまり雨漏りの有無を確認できるメリットもあり、ユーザーの現場訪問のチャンスでもあります。