新築の外壁塗装の色選びは、ユーザーの楽しみのひとつですが、選択肢が多く一旦決めた色も施工時には不安な気持ちになるものです。
外壁塗装の塗替えリフォームは一般的には10年前後と言われていますから、後悔しないためには慎重な色選びが必要です。
法的制限
外壁の色を制限するものとしては、良好な都市景観の形成を目的とした景観条例、優れた住環境を維持する目的の風致地区、そして地権者などで設けられた建築協定などがあります。
なお、一般的には外壁塗装に特に目立つような色を選ばない限り、制限を受けることはありませんが、気になる時は事前に建設地の管轄行政で制限の有無を確認しておくことが必要です。
たとえ好きな色でも、街並みや景観から浮いた色ではそれらを乱すこととなり、決して好感を持たれるものではありませんから注意しましょう。
汚れが目立たつ色
過酷な環境にさらされている外壁の汚れは避けられず、汚れが目立たつような色は選ばないことが重要なポイントとなります。
汚れが目立ちやすい色は、白系と黒系で外壁に黒色を選ばれるのは稀だと思いますが、白の外壁は割合よく見かけます。
汚れの原因は、空気中の車の排気ガスや工場などからの煤煙が雨によって外壁に付着・堆積し、これらの汚れが筋状にあるいは水垢になり目立つようになります。
色あせしやすい色
外壁は寒暖差による膨張・収縮の繰り返しや紫外線などによって経年劣化が起こり、塗装面が色あせ(変色)してきます。
外壁塗装の劣化には、表面を手でこすると白い粉が手につくチョーキング現象があり、この現象が起こると色が薄くなり、ぼやけたように見えます。
濃い色や鮮やかな色はチョーキングによる影響が特に大きいため、色あせが目立ちにくい比較的明るい色を選ぶことがポイントとなります。
自然光の下での色確認
新築の外壁塗装での色選びは、見本帳の色サンプルで選ぶのではなく、少なくとも仕上げ材を含めたカットサンプルで選ぶことです。
また可能であれば、集合展示場のモデルハウスや近隣の住宅などで実際の外壁を参考にして選ぶことをお勧めします。
これは同じ色でも、塗装表面の凹凸などのテクスチャーによって大きく異なって見えることや、自然光と屋内照明では同じ色でも異なって見えることによります。
まとめ
新築の外壁の色選びで失敗しないためには、雨だれなどの汚れやチョーキングによる色あせなどの目立ちにくいアイボリー、クリーム、淡いグレーなどが選択肢となります。
また色選びでは、集合展示場や近所の住宅などで、自然光の下で実際の外壁を参考にして色を選ぶことをお勧めします。
なお、地域によっては良好な景観を維持する目的で外壁に使用できる色を法律で制限している場合がありますので、念のために、制限の有無を確認しておきましょう。