家を建てる時に、平屋を選択できるのは恵まれた環境でしょう。
言い換えれば、平屋を建てられる環境があれば、2階建てを選択する必要がないとも言えます。
建ぺい率からみる平屋と土地
家を建てる時の法律的な制限に建蔽率があります。
これは、敷地面積に対する家の水平投影面積の比率を制限したもので、地域により異なりますが住宅地で多いのは、50%もしくは60%です。
例えば、建蔽率50%の地域で敷地面積が200㎡であれば、建てられる家の水平投影面積は、100㎡となりますが、敷地の広さを確保しにくい市街地には向いていないかもしれません。
老後までを見据えれば平屋がいい
現在の家は国の政策などからも長寿命化が進み、適切にメンテナンスさえ行えば、構造躯体は50年以上の耐久性があります。
そのため、家を建てる時には老後のことも考慮しておく必要があり、平屋は有効な手段と言えます。
子供が独立した後、2階の部屋を全く使わなくなった、と言うのはよく聞く話で、減築で平屋に改築するケースも増えてきています。
平屋の動線と生活空間
平屋は、老後対策だけではなく、日常の生活空間に奥行き感や、ゆとり感を与えてくれるメリットがあります。
反面、平屋で注意しなければならないのは動線で、比較的長くなりやすい動線を、家族の共同ゾーン、個室ゾーン、水回りゾーンなどに効率よくレイアウトする工夫が必要です。
なお、平屋の一部に小屋裏を利用したロフトを設けると、上下の空間に変化ができ、非日常を味わうこともできます。