家を建てる時、外壁仕上げ材を何にするかで大きく外観の印象が変わります。
立面図で気に入った外観も、外壁仕上げ材の種類が何であるかは分からず、パースでもその質感までは伝わりません。
外壁仕上げ材は、カットサンプルでの選択が一般的ですが、できれば住宅展示場などで仕様書に示されたもの、あるいは近いものを見て参考にしてください。
さらに可能であれば、近隣で同じような仕上げ材を使った家があれば、経年の劣化状況なども参考になります。
モルタル塗りとサイディング
家を建てる時の外壁仕上げ材の選択には、大きく分けてモルタル系の塗り壁と、セメント系のサイディングがあります。
モルタルはセメントと砂を混ぜたもので、スティール製の波形ラス網や専用の下地板に塗られ、古くからある方法です。
昔は、モルタル塗りの壁はひび割れるものでしたが、現在では技術が進み軽量モルタルも開発され、欠点であったひび割れもなくなりました。
サイディングは、セメントと繊維質の材料などを混ぜて成形されたもので、レンガ調やタイル調などの様々な凹凸をデザインしたものがあります。
なお、いずれの仕上げ材にも、着色済(塗装済み)と、施工後に塗装するものとがあります。
サイディングの施工性とモルタルの手作り質感
一時期、家を建てる時の外壁仕上げ材には、サイディングが圧倒的に採用されていました。
これは、サイディングの施工性やコストなど影響していましたが、軽量モルタルなどの開発で、現在ではどちらかが有利と断言できるほどの差はありません。
家を建てる時の外壁仕上げ材の判断材料をあえて挙げるなら、サイディングは職人による施工のムラがなく工事期間を短くすることができますが、画一的な外観になる傾向があります。
他方のモルタルは、職人による手作りの質感があり、オリジナリティーのある外観とすることができます。